Last update: Jun. 8, 2017.
授業科目名 | 図書館情報技術論 |
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授業科目名英題 | Library and Information Science Technology |
授業時間 | 90分×15(+1)コマ |
単位数 | 2 |
標準履修年次 | B1~ |
演習 | あり.パソコンを用いる |
概要 | ハードウェア,ソフトウェア,LANとインターネットなどのICTを支える基礎を学んだ後に,データ表現や文字コード,関係データベースなどのWebを支える技術を講義・実習を通じて身に付ける.その後にICTの歩みとそれに対し図書館がどう変わってきたのかの経緯を踏まえた上で,図書館業務システムやワークフローを,それらが抱える問題点と共に学ぶ.さらに,サーチエンジンとディスカバリサービスの原理を踏まえた上で,電子資料の管理技術やデータ表現,メタデータについて実習を通して学ぶ.また,今日のデジタルアーカイブの基礎と最新の動向を掴んだ上で,認証やセキュリティ技術についても基礎を押さえる.最後に,図書館を取り巻く,人工知能のような最新の技術動向についても触れ,図書館の未来について考える. |
到達目標 | 図書館業務に必要な基礎的な情報技術を修得する.そのために,ハードウェア,ソフトウェア,インターネット,データ表現,文字コード,関係データベースなど基礎的な情報通信技術の基礎を獲得すると共に,図書館業務システムやサーチエンジン,ディスカバリサービスといった図書館に関わる各種サービスや,電子資料の管理技術,デジタルアーカイブの基礎原理について理解する.さらに,今日の図書館における各種問題を認識し,その根底にある原因を把握し,問題を解決するにはどうすればいいかを考える力を身に付ける. |
コンセプト | 文科省が定めるカリキュラムは2単位に対し学習量が膨大であるため,図書館業務において実際に直面する問題に取り組むにあたり必要である知識に焦点を当て,可能な限り内容を切り詰めたカリキュラムを構成する.具体的には,パンチカードのような今日ではほぼ用いられていないメディアに関する内容などはできる限り削り,代わりに日本における書誌データの誤同定/書誌割れ問題や機関リポジトリ,デジタルアーカイブ等の技術的な基礎知識に関する内容や,人工知能やクラウドソーシングのような最新の技術動向が今後図書館にどのような影響を与えるか,という内容を盛り込む.また,本授業は図書館に関する情報技術全般の入門として位置づけてあり,より踏み込んだ個々の内容については別途参考文献を複数紹介し,そちらに譲るものとする. |
評価方法 | 20点の小テスト5回の合算で決定し,平常点,出席点は0とする. |
受講人数実績 | 80名弱 |
( 司書資格取得のために大学において履修すべき図書館に関する科目一覧 より)
図書館業務に必要な基礎的な情報技術を修得するために、コンピュータ等の基礎、図書館業務システム、データベース、検索エンジン、電子資料、コンピュータシステム等について解説し、必要に応じて演習を行う。
回次 | 本カリキュラム | 文科省カリキュラム |
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第01回 | イントロダクション:図書館・テクノロジーを取り巻く現状 | |
第02回 | ハードウェア・ソフトウェア(1) | 1) コンピュータとネットワークの基礎 |
第03回 | ハードウェア・ソフトウェア(2) | |
第04回 | LANとインターネット | |
第05回 | データ表現・文字コード(1) | |
第06回 | データ表現・文字コード(2) | |
第07回 | データベース技術の基礎:関係データベース(1) | 5) データベースの仕組み |
第08回 | データベース技術の基礎:関係データベース(2) | |
第09回 | ICTの歩みと図書館における活用 | 2) 情報技術と社会 3) 図書館における情報技術活用の現状 |
第10回 | 図書館業務システムとデータ/ワークフロー,情報発信 | 4) 図書館業務システムの仕組み (ホームページによる情報の発信を含む) |
第11回 | サーチエンジンとディスカバリサービス | 6) 検索エンジンの仕組み |
第12回 | 電子資料の管理技術,データ表現・メタデータ・XML | 1) コンピュータとネットワークの基礎 7) 電子資料の管理技術 |
第13回 | マルチメディア技術とデジタルアーカイブ | 1) コンピュータとネットワークの基礎 9) デジタルアーカイブ |
第14回 | 認証とセキュリティ | 8) コンピュータシステムの管理 (ネットワークセキュリティ、ソフトウエア及びデータ管理を含む) |
第15回 | 図書館を取り巻く最新の技術動向,人工知能 | 10) 最新の情報技術と図書館 |
第16回 | 総括と図書館の未来 |